新聞やニュースなどで「恣意的」という言葉を目にしたことがあると思います。
あなたは意味や読み方が気になりませんでしたか?
読み方は知っている人が多い印象ですが、「恣意的」は間違った意味やニュアンスで使われることが多い言葉です。
間違った意味のまま使っていると、相手に誤解を与えたり自分が誤解してしまったりトラブルのもとになります。
この記事では、「恣意的」の読み方と意味について解説しています。
正しい意味を理解して使えるように、類語や対義語も交え、できるだけ分かりやすく解説しました。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
「恣意的」の読み方と意味とは?

「恣意的」は「しいてき」と読みますが、「私意的」は誤用ですので注意が必要です。
意味は次の通りです。
- 『論理的に必然性がないさま。自分の好みやそのときの思い付きで行動するさま。』(広辞苑より)
- 『思いつくままに物事をするさま。』(明鏡国語辞典より)
「恣意」自体に、「思いつき」という意味があるようですね。
「恣意的」の他に、「恣意性」などの言葉でも使われています。
「恣意的」の意味によくある誤用とは?

「恣意的」という言葉は、しばしば「意図的」という意味で使われます。
類語として挙げられることもありますが、これは間違いです。
明鏡国語辞典には、
恣意的を「意図的(=あるもくろみをもって行うさま)の意で使うのは誤り。」
と明記されていました。
微妙なニュアンスの違いかもしれませんが、わざと目的を持って行動した、というより自分勝手な考えで行動したという方が近いですね。
「任意」が「恣意」の類語として挙げられることがありますが、「任意」より批判的な意味合いを持つのが「恣意」という言葉です。
「任意」が「自主的」という意味で使われる一方で、「恣意」には「自由気まま」という意味が付いてくるため、批判的なニュアンスが含まれます。
「恣意的」は、むしろ「独断で」のような意味にもとれる言葉のようです。
「恣意的」には、「恣意的な報道」や「恣意的な文章」など様々な使われ方があります。
繰り返しになりますが、どちらも何か目的があってそうしたのではなく、自分の思いつきやその時の考え、好みでそうしたという意味で使われるのが正しいです。
例えば、「恣意的に解釈した」という文があって、これを何人かで見て、話し合うとします。
その際、「わざと都合のいいように解釈した」と思う人と「自分の思いつきや好みで解釈した」と思う人に分かれてしまったら大変ですよね。
意見交換をしても会話がいまいち噛み合いませんし、それぞれに抱く印象がかなり変わってきてしまうことと思います。
このようなトラブルを回避するためにも、正しい意味で使うようにしたいですね。
恣意的の読み方と使い方【まとめ】
ここまで「恣意的」という言葉の意味や使い方について解説してきました。
普段使いなれない言葉ですが、会議などで「恣意的に」という言葉が使われてももう大丈夫ですね。
それでは恣意的の意味や使い方についてまとめてみましょう。
- 「恣意的」は「しいてき」と読む。
- 「恣意的」は「思いつきや好みで行動する」という意味を持つ。
- 「意図的」や「わざと」という意味で使うのは間違いなので注意が必要。
これから先どこかでこの記事が役に立ってくれると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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